今回は「ビジネス統計スペシャリスト Excel分析一般」の学習方法について紹介します。
学習に使ったテキストや重要となるポイント・実際に試験を受けた感想等を紹介します。
こちらの試験は「ビジネス統計スペシャリスト Excel分析ベーシック」の後継資格で2025年5月から始まった新しい試験です。
問題数や試験内容に変更があったためこちらは最新の情報になります。
筆者は業務でExcelを使用し、一般的な関数・グラフ作成ができるレベルで10日間・15時間~20時間の学習で合格できました。
学習に使ったもの
使用したテキスト
使用したテキストは公式が出しているものを使用しました。
試験範囲に沿った解説や確認問題がついています。
ダウンロードで使えるExcelファイルも用意されていてコンテンツが充実しています。
なお、試験範囲は以下の通りです。
ビジネスデータ把握力
- 平均
- 中央値
- 最頻値
- レンジ
- 標準偏差
ビジネス課題発見力
- 外れ値の検出
- 度数分布表
- 標準化
- 移動平均
- 季節調整
ビジネス仮説検証力
- 集計
- 散布図
- 相関分析
- 回帰分析
- 最適化
WEB模擬テスト
こちらはテキストとは別で提供されているWEB問題集です。
本番試験と同じ33問の問題が4パターンあります。
本番試験では様々な角度で出題されるので公式テキストの確認問題だけでは足りないというのが受験した感想です。
なのでこのWEB問題集を活用する事で様々なパターンでの出題に慣れておく事で本番試験への対応力が増します。
Excelの関数は公式テキストと使うものは一緒ですが、出題パターンや4択で聞かれる内容が模擬試験4回分と幅広いのでこのWEB問題集も買っておいた方がオススメです。
学習方法
テキストを1周
1日1章~2章のペースでテキストを1周しました。
テキストを読む分には1章ごとの時間や約30分もあれば読めますが、付属のExcelファイルを利用すると相応に時間がかかります。
関数を入れてすぐ答えが出る平均・中央値・最頻値はテキストの学習のみにして飛ばしました。
季節調整の部分は他の項目と比べてやる事が多いので覚えるまで問題を解いて解説も読みました。
WEB問題集を2周+α
テキストを1周し終わったらWEB問題集を4パターン1周しました。
次はその中で間違えたものを復習した上で更に4パターンをもう1周しました。
WEB問題集は時間制限はありませんが、最後に自分で時間を計りながら1パターンを解きました。
本番試験は33問を60分で解答する必要があり、1問辺りに使える時間は2分もないので60分以内で解ける練習をした方が良いと思います。
この練習ができるのでやはりWEB問題集は買って良かったと思いました。
Excelの操作がスムーズにできる事が前提
模擬試験・本番試験共に半分以上Excelを操作する問題が出てくるので、Excelをスムーズに使えることが必須です。
なのでExcelの操作に自信がない方は基本的なExcelの操作が学べるMOSを先に取得しても良いです。
MOSの紹介記事もございますのでこちらも参考にしてください。
MOSの範囲ができれば本番試験でもほぼ問題ないと思います。
MOSのスペシャリストの範囲では出て来ないピポットテーブル・分析ツール・ソルバーはこの学習で慣れましょう。
試験で使うと便利なExcelの機能
条件付き書式
上位・下位10項目を使って一番大きいデータや一番小さいデータを視覚的に見やすくできます。

関数の引数
関数はセルを手打ちして入力する事も可能ですが、関数によってはカッコやカンマや参照するセルを複数入力して長くなるものがあります。

関数検索から関数を調べて関数の引数画面から入力した方が事前に結果もわかるため時間効率が良いです。
数式の表示・エラーチェック
数式タブから数式の表示とエラーチェックが使えます。

関数が想定通りの結果にならない時に数式を表示させ、エラーチェックでトレースさせる事でどの部分が間違っているのかを調べる事ができます。
関数を極める事が合格のカギ
Excelでの出題はほとんど関数を使うので関数に慣れておく事が非常に重要です。
本番試験では関数の検索機能が使えるので関数の名称を必ずしも正確に覚える必要はありません。

以下に試験で使う関数をピックアップします。
本番試験で使う主な関数
- sum(合計)
- Average(平均)
- Max(最大)
- Min(最小)
- STDEV.P(母集団の標準偏差)
- STDEV.S(サンプルの標準偏差・分析ツールでの標準偏差計算にも利用)
- IFS(ランク付けで利用)
- COUNTIFS(度数の計算で利用)
- MODE.SGNL(最頻値)
- MEDIAN(中央値)
- CORREL(相関・分析ツールをメインで使うのであまり利用しない)
- STANDARDIZE(標準化)
- SQRT(平方根・標準偏差の計算で使うがSTDEV関数を使うのであまり利用しない)
本番試験の受験感想
試験問題はテキスト・模擬試験とほぼ同じ
テキストの順番通りに問題が出題され、問題の内容も奇をてらったようなものはありませんでした。
テキスト・WEB問題集をやっていれば十分に解ける内容だったと思います。
Excelで解く問題がある時は、試験問題・解答入力欄が左側に表示され、後からExcelがポップアップで表示されます。
Excelをテキスト・模擬試験通りに使えなくても答えが合っていれば大丈夫です。
具体的な出題傾向
33問中4択とExcelの問題がほぼ半々の割合でありました。
正確には数えていませんが4択が16問・Excel問題が17問くらいでした。
模擬試験の中では4択の選択肢で全て正しい・間違っているものを選ぶ問題がありましたが、本番試験では正しいもの・誤ったものを1つ選ぶ問題しか出てきませんでした。
出題パターンが色々あると思うので筆者にはたまたまその問題が出てこなかっただけかもしれません。
見直しをするのは厳しい
問題を一通り解いた後に一応チェックしていた問題を再度開いたのですが、Excelの問題はExcelに記載した関数等がリセットして表示されました。
残り時間には比較的余裕があり念のため見直しをしたかったのですが、また1からExcelで問題を解くのは流石に時間がなかったので断念しました。
今後プログラムの改修があるかもしれませんが、現状は4択を見直す時にしか使えなさそうです。
オデッセイIDを別で作成が必要だった
過去にMOSに合格していて今回の受験も同じオデッセイIDを使えばログインできると思っていましたが使えませんでした。
なので現地でIDを作成する事になりましたので、可能であればオデッセイのIDは先に作成しましょう。

無事に合格
試験は30分少々で解き終わり、無事に合格する事ができました。

合格ラインは700点なので、33問中24~25問は正解する必要があると思われます。
合格率は公表されていませんが、60%~70%と言われています。
総評
今回はビジネス統計スペシャリスト Excel分析一般を受験したノウハウについて紹介しました。
自分が学習する上で過去のExcel分析一般ベーシックの受験記は出てきましたが本試験のものはほとんどなかったので以後受験される皆様は是非この記事を参考にしていただければ幸いです。
今後は企業でもデータ分析・データドリブンを用いて業務の効率化が必要不可欠となってきますのでこの資格は非常に有意義な資格だと思います。
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